柏崎刈羽に全力「農業政策編」

 日本の農家数は戦後減少を続け、1960年頃には約1450万人いた農業就業人口は、2015年の農林業センサスでは約210万人まで減少しています。農家人口の平均年齢は約66才で、65才以上の割合は約63%と高齢化が進んでいます。跡継ぎや担い手のいない状況は大問題です。

 日本では、国は企業の農業参入など農業の大規模化を進め、支援策を優先してきました。調べてみましたら、世界でも大規模化が進むアメリカで小規模の農家への支援策が1980年代から継続されており、その理由は農業農村が維持できないからということが主な理由であることが分かりました。

 最近は若い新規の就農者が増えつつあるのに、家族経営のような小さな農家向けの支援策が少ないような気がします。日本の農村は中山間地があり、小規模農家が主体で維持されてきました。今、少子化、高齢社会が言われる中で、家族などの小さな農家向けの補助を考えないと中山間地の農村集落を維持できなくなります。

 最近、福井県が小規模農業者チャレンジ応援事業を始めました。新潟県も同じような取組を行うべきではないかと考えます。そして、柏崎刈羽地域は米単作の農業が中心ですが、まずは、魚沼産、岩船産、佐渡産に続くコシヒカリのブランドとして柏崎産ブランド米「米山プリンセス」の全国的な認知を得るようにしなければなりません。

 一方で、米は全国で多くのブランド米が乱立し厳しい競争環境にあります。
 園芸、野菜には土質が向いていないという指摘もあり、柏崎刈羽地域は県内で最も園芸への取組が遅れていますが、これまで取り組まれている枝豆、玉ねぎの生産を更に増強して、米だけでない強い農業にしていかなければなりません。

 また、昨年夏の渇水の被害が最小限に食い止められたのは、ダムの整備により農業水利が確保できたからです。遅れている圃場整備、農村振興整備事業など農業、地域環境の改善にも取り組んでいかなければなりません。